incarnation / インカネーション / 31972-2200 WOOL 100 % WIDE NECK LONG VEST LINED [T91 / BLACK]
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incarnation - インカネーション -
31972-2200
「 WOOL 100 % WIDE NECK LONG VEST LINED 」
ウール 100 ワイドネックロングベスト 裏地付
Price OPEN ( 価格はお問い合わせ下さい )
Material
LANA Wool - 100
Linning / Vi -100
Finish
NON WASH FINISH
Color / Size
BLACK(T91) // S ,
SIZE SPEC( cm )
※ 採寸方法や加工具合により多少の誤差が生じます
SIZE : S 着丈 100(115) 肩幅 42 身幅 52
Attention Point
・圧縮メルトンLANAウール
・ヴィスコース素材ライニング付
・オリジナルスナップボタン仕様
NOVEL_
想像性と創造性を用いて袖のない「ベスト」というアイテムを従来と違う切り口で演出する
NOTE_
従来ベストというアイテムは一般的な着用において、ショートレングスであればインナーとして(もちろんインナーが薄手の際にはアウターにもなり得るが)そしてロングレングスはアウター要素として捉えられてきた。
incarnation が考える大胆的でもあると思う「ロングのベストをインナーとして用いる」という提案は既成された概念を意図的に破棄し排除する氏のデザイン性ならではだと感じた。そして実際にそれをコレクションにおいてユーザーとしての目線で切り取り、取り入れてみるとそれは不思議と違和感なく私達のスタイルにスッと入り込んできたのだ。
心に収まるモノであれば仕入れるにあたって過剰に重く考える必要はなく、つまりは必然性を持ってバイイングに辿り着く。
まず冒頭で書いた「ロングのベストをインナーとして用いる」というあまりにも既成の概念として捉えられていた排除したスタイリングの提案。従来であればレザーの上に羽織ったりシャツ類などの上に羽織るベストとして用いることが多かったロングのベストをレザーを始めとするアウターのインナーとして用いることでまた違った切り口としてスタイリングを構成することが出来る。
実際に圧縮されたLANA WOOLの素材はその圧縮により重厚で防寒性もありながら厚みはプレスされる過程で極度に薄く削がれアウターの中に着込んでも着膨れすることなくスタイリッシュなスタイリングを完成させる。またこの作品においてはさらにデザインとしても特徴的に構築されたワイドネックのデザインであることからネック周り(分かりやすく身近なアイテムで言えばタートルネックを着用する感覚)にも美しいボリュームが生まれ全体のスタイリングを彩る。
続いてはベーシックに「アウターの上に羽織るラップアウター」としての着用スタイル。
インナーに用いる際にも繋がる話だが、フロントの留め具はオリジナルのスナップボタンを採用していることによりさらっとラフに羽織れることはもちろんのこと、ファスナーと違いボタン仕様のアイテムというのはボタンとボタンとの隙間の感覚が着用時の運動可動域を広げる効果を持つ。(もちろんデメリット性としては外気の侵入などを防ぎ切れないという部分があるが全てのアイテムにおいて完璧などは存在せず、またそれぞれのその未完であることは全体の完成を迎える為の必須のディティールでもあると言えると思う)
レザーというアイテムはどうしてもトップウィンターにおいては防寒性という立ち位置においては無敵とは言い難い。もちろんダウンやパディングされた中綿などが搭載されたものであれば話は別だが、レザーという特性上基本的にはそのスタンスは「寒さへのやせ我慢」にも繋がるアイテムであると認識している。
インナー素材の向上により近年その防寒性を高める手法が生まれたが、単純な意味合いにおいてはレザーそのものの防寒性が上がった訳ではないのだ。そういった中ではこのようなベストは非常に有用なアイテムとなりレザーのアイテムの上にさらっと羽織ることでトップウィンターにも耐えうる防寒性を得ることが出来るし、そしてベストそのものはレザーに関わらず他のアウターアイテム、ミディアムアウターやシャツなどとの組み合わせでも大きな活躍を約束してくれることだろう。
逆再生的ではあるがライトインナーとの組み合わせでこのベスト自体のスタイリッシュ感を感じてもらおうと思った。
着丈はややバックスタイルが短くフロント部分の方が長いアシンメトリーの構造で着丈自体は身長により誤差はあるが膝位置付近までの長めのスタイル。全体的にシャープに見えるのは素材自体が圧縮されたウールであることが大きな要因であると思う。ことウールという素材はその特性上膨張した(またはボッテリ)素材では通常の素材よりも丸みが出てしまう(もちろんメリット的にそれは全体の優しさを表現したりすることに用いられることは往々にして在る)がこの圧縮されたウールはある意味ではその圧縮性すらも感じさせないほどにプレスされており、その分生地には張りがしっかりと生まれることでスタイル全体をシャープに見せてくれる。
デザインディティールとして特筆すべきはやはりこのネック周りの構築だろう。
ワイドに広がったネック周りで、かつハイネックは印象的な存在感を示し、ライト、ミディアムインナーと合わせた際にもネック周りに適度な空間が生まれることで首そのものを美しく見せてくれる。そして冒頭側で着用写真を掲載した通りアウターの中に着るインナー使いでもアウターのネックとバランス良く合わせることも可能でさらに言えばベーシックな着方としてのアウターの上に羽織るアウターとして着用した際にも一般的なアウターのネックよりもワイドなネックの作りなのでアウターのネックバランスを崩すことなくその上から着用(そしてボタンと留めての着用)が可能になる。
ポケットの有無は重要かつもう一つの大きな要素としてポケットの位置は作品を選ぶに当たってとても大切にしている部分。特にこのアイテムのようなアウター、インナーとしても両立させるアイテムであればそのポケットがあることで煙草やスマートフォンを自然な位置に配置することが出来る。
それでいて、主張が強くデザイン要素が大きなポケットであるとその主張性が強すぎることで全体の主役の置所が難しくなることもあるので、このベストほどシャープなカッティングに沿ったスリットポケットであることはとても大切だと考える。
ロング丈というアイテムを敬遠するオーディエンスも多いが、実のところこの着丈の長さとはある種の中毒性を持つように個人的には感じている。
ぜひ一度食わず嫌い的な考え、既成された概念を捨てて着用の一歩をチャレンジして欲しいと考える。
このベストにはライニング(裏地)がついている。
コレクションでは少し柄の混じった素材を提案していたが、当店ではインナー使い、アウター使いの両立を1番に考えたことと無機質なスタイルでモードな印象をより強くするために無地のカラーのヴィスコース素材でのセミ別注を依頼した。
裏地の素材でアウターの上から羽織った際には滑りにより大きな着用感の違いが生まれる。
滑らかでかつ裏地としての頑丈さも確保した素材を選び製作依頼を行った。
洋服を着ることに本来ルールなどどこにも存在しない。
好きな洋服を心のあるがままに着ればいいだけのこと。
アウターでもインナーでも。
その全ての概念を一度排除して洋服を愉しめばより深い自分だけのスタイリングを生み出すことが出来るだろう。